スタンプシール/シリンダーシール/古代印章/円筒印章/古代のはんこ
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古代印章の楽しみ方space.gif page12.3.
space.gif1space.gif.印章の歴史


私達の日常生活に印章は欠かせません。
契約書は押印することで成立しますが、この最も古
い例は古代オリエントにあります。

古代オリエントとは、主としてチグリス川とユーフ
ラテス川の上流域に発達したメソポタミア、ミタン
ニや下流域のシュメール、アッカド、バビロニアな
どです。その多くは現代のイラクにありました。

今より7千年も前に印章が発明されて、倉庫の扉や
壺、箱、篭などをしばった結び目の上に粘土を塗っ
て押印することが行われました。

まだ文字が発明されていない時代なので格子縞とか
葉脈状の持ち主のマークを石、骨、象牙などに彫刻
してあります。こうすることで、倉庫の中の荷物や
包装された中身が盗まれることを防ぎました。

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古代社会では石に文様を彫ったり、ある形にした物
には魔除けの力があり、この印影が押された粘土な
どを破壊すると「たたり」があると伝えられていま
したのでこの方法は品物の保管上、大きな効果を発
揮したのです。

今から5千年前のオリエントでは粘土板に楔形文字
で記録や契約書を作り、その多くにスタンプ印章が
押され、この習慣が2千年以上も続きます。

これらはスタンプ印章でしたが約5千5百年前には
円筒印章(シリンダーシール)が発明されました。




紐の結び目や封印部分が大きくなるとスタンプシー
ルを何回も押さないといけません。この手間を省く
方法が考えられました。円筒状の主として石製の印
章を粘土上にころころ転がして印影を転写する画期
的なやり方でした。

円筒印章を粘土上に指で転がして帯状の印影を残し
ます。初期の円筒印章には紐で首から吊るしたり腰
にぶらさげるための「つまみ」が付けられています。

その後、円筒印章に縦穴を貫通させ、この穴に紐を
通してネックレスやブレスレットや衣服に装着する
タイプが登場します。「つまみ」付き円筒印章は姿
を消し、貫通穴付きの円筒印章がその後3千年も長
い間使われ続けました。

これは携帯用として便利であるのみならず身分の象
徴(ステータスシンボル)として上流社会の人々に
珍重されました。
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3千年もの長期間、円筒印章は王侯貴族と高官が独
占的に使用したので、これを身に付けているだけで
も人々の尊敬を受けたのです。円筒印章のほとんど
が行政上の記録です。

紀元前1千年頃フェニキア人が各国との標準文字と
してアルファベットを案出し普及します。

オリエントの国々は粘土、羊皮、パピルス、繊維な
どの上にフェニキア文字を記してスタンプ印章で押
印するようになり円筒印章は姿を消します。フェニ
キア文字はギリシャ文字やラテン語として伝承され
ます。




ロ−マ時代には王侯貴族から軍人にいたるまで指輪
の上に宝石や貴石に文字や文様を彫刻した装飾品兼
印章が大流行します。

これを当時のローマ人の言葉だったラテン語でイン
タリオ(INTAGLIO)と呼びます。
ローマ字で書いた文章にこのインタリオで押印して
命令文や通信文を書いたのです。
これが現在私達が使っているスタンプ印章である
「はんこ」の起原です。


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